「悠斗も入ったら?」

何とか…置かれていたバスローブを身に纏い、ベッドの方に出たあたし。

悠斗は真剣な様子で天井を見つめていたけど。

あたしが部屋に入って来て慌てて起き上がる。

「うん、じゃあ」

そう微笑む悠斗を見て、ドキドキする。

やっぱり、今のあたしでは。

悠斗を諦めるなんて不可能なんだ。

「先に寝てていいからね」

悠斗はあたしの頭を撫でるとお風呂に向かった。



やがて、水の流れる音が聞こえて。

あたしはため息をつく。



つい2年程前までは。

よくお互いの家に泊まって一緒にお風呂に入ったりしてたから。

いつの間にか。

あたし達の身体も大人に近付き。

それも許されなくなった。



…でも、悠斗とは許されないのに。

血も繋がっていないパパとは。

今でもたまに一緒にお風呂に入るのは。

おかしい。

ま、パパだけでなくママも知樹も泰樹も桜も。

あたし達家族はたまーにみんなでお風呂に入るから。
何の抵抗もなく。



うん、抵抗がないから。

悠斗とお風呂に入るのも抵抗がない、あたしはね。

でも悠斗は。

何気に距離を置く。

お風呂は特に。

だけど、最近はどんな事に対しても。