この想いを君に…

「じゃあ、ちょっとむっちゃんを借りていくわ」

披露宴が終わると光さんはパパにそう言った。

「あんまり…遅くならないでよ」

パパはチラッと私を見つめる。

「うん、それは大丈夫」

光さんはそう言うとあたしの手を引いた。



「せっかくだし、ドライブでも…」

外は日が暮れて冷え込んでいた。

さすがに2月は寒い。

首を竦めてあたしは車に乗り込んだ。



「こういう時くらいしか、ドライブも行かんからな〜」

今日は日曜日。

お店は祥太郎の披露宴の為に臨時休業をした。

日曜日に出掛けられるなんて本当にないから。