この想いを君に…

「奏さんがまたこっちに来る時があったら連絡ちょうだいね」

車の中であたしは奏さんに言った。

「うん!またメールか電話をするからね!」

奏さんの笑顔が光さんと重なる。

やっぱり、血が繋がっているから似てる。



やがて、駅に着くと

「お前もいつでも来いよ。
俺のマンションならお前一人くらい、泊まれるから」

光さんは奏さんの頭を撫でた。

奏さんは頷いてはにかんだ笑みと目には涙を浮かべていた。

「送ってくれてありがとう…
じゃあ、またな」

光さんは奏さんの肩をポン、と叩いた。

「奏さん、ありがとう。
じゃあ、またね」

あたしが奏さんに手を差し出すと奏さんもまた手を差し出して握手をして別れた。