「…やあ、むっちゃん」

光さんはいつものような笑顔を見せる事なく、鋭い視線をあたしに向けた。

思わず、後ずさりしそうになる。

「…こ、こんにちは」

あたしは慌てて光さんの両親に頭を下げた。

「こんにちは」

二人はにこやかに挨拶をしてくれた。

「門真さんの、娘さん」

光さんのお母さんが光さんに『誰?』っていうのを目で合図を送った回答をため息まじりで光さんは答えていた。

「まあ」

お母さんはまるで。

あたしを品定めするかのように見ていた。