光さんは苦笑いをしてあたしを見つめた。

「まあ、辞めても。
人を育てる楽しみがこのチームには残っているから」



…それが、光さんにとって本当に満足なの?



あたしは…



「……嫌だ」

光さんはあたしの言葉に目を丸くした。

「あたしはこの8耐で光さんと一緒に走れるって思ってた。
走れないなら引退するのは嫌だ」