「あれ…梓ちゃんじゃない?」

パパも驚いた様子で祥太郎を見つめる。

「…だよね」

祥太郎はため息をつきながら頭をかいた。

「梓ちゃん、って誰?」

あたしは祥太郎とパパの顔を交互に見て言った。

「…覚えてない?」

パパの言葉にあたしは頷く。

「今の家が建っている所に昔、住んでた子だよ。
祥太郎の幼なじみで、元カノ」

「え〜!!」

パパが言った事にあたしはひどく驚いて絶叫した。

周りの人達があたしをじろじろと見る。

慌てて口を手で塞いだ。