それにしても、俺。 ……おかしい。 上岡って奴に、どこかで逢ったことがあるような気がする。 そんなことを悶々と考えていると、二人がこっちに来た。 でも、俺らの前でピタリと止まった。 「何か用?」 俺がサラリと冷たく言った。 大抵の女はこれで怯んで逃げていく。 …のはずなのに。