……何かおかしい。


自分の部屋に戻ると、頭を抱えた。


なんでや?ループすること自体ありえへんのに、その上出来事が前と違う……


「あ……、時計!竜二の時計は?」


ポケットを探すが、無い。部屋中を探しても、やはり無い。


引き出しを開けると、女神の時計だけが入っていた。


「あれ?……もうわけわからん……とりあえず伸也に連絡や!」


携帯を取り出すと、すぐに伸也の番号を押した。


プルルルル……プルルルル……


カチャッ


「もしもし、伸也?」


「お?何?」


「日付見てみぃ、29日に戻ってる!」


「は?今日は29日やろ」


「おい、ふざけてる場合やないぞ。また時間が戻ってるんや。しかも、前と出来事が変わってるんや!」


「は?ふざけてるのはお前やろ。何言うてるんや、朝早ようから?夢でも見てんのか?」


「まさか……お前、記憶ないんか?」


「何の?」