そのまま行ってしまった彼に疑問を持ちながら、 私も稽古場へ戻る。 自然と、涙は止まっていた。 「えー、今日の稽古ですが。 二人組みにはなりません。」 そも言葉にホッとする。 よかった。 今、笑える自信ないもん。 先生の指示で、 2幕の通し稽古が始まった。 通し稽古とは、途中で止めたりしないで続けて芝居をすること。 だから、他の人と話す機会はあまりない。 優斗とは、 芝居上、もちろん接する場面もあったけど。 それ以外では全く話さなかった。 .