泣いてるあいつを見て。
理性なんか吹っ飛んで。
気づいたら、達哉を壁に叩きつけていた。
・・・原因は俺だったわけだけど。
ーーーーーーーーー・・・・・・
「おー?
どうした、王子。」
一人、奈々美の事を考えていれば。
「よかったなー!
・・・彼女になって。」
ニヤニヤと肩を組んでくるこいつ。
「うるせーよ。」
「あん?
俺がお膳立てしてやったんだぞ?
感謝したまえ。」
まぁ、確かに。
こいつの推薦がなければ、俺は王子役になってなかったわけだが。
・・・受けといて正解だったな。
奈々美が、主役だったわけだから。
・・・って、ちょっと待った。
尚樹の思い通りになってねぇか、これ。
そう思うと腹が立つ。
何より、このニヤニヤした顔を見ると。
・・・ムカつくな。
「うーわ。
キレてるわー。
お前、俺が言ってなかったら奈々美ちゃんの相手役は別のやつだったんだぞ?」
「わぁってるよ、うっせーな。
・・・ってか、勝手に名前で呼ぶな。」
「あらやだ!
何、自分の物だって言いたいの?
いやねー、最近の若い子は!」
・・・誰なんだよ、おめーは。
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