腹がたって、今更ながら私は顔を覗き込んだ。
首を上に向けなきゃ顔見えないし。
見るというより見上げるだし。
高い背に、小さすぎず大きすぎない顔。
金髪に近い短い髪は、ワックスで軽く後ろに整えられていた。
大きすぎない切れ長の二重、小さな鼻。
服装もその人にあう、ダメージジーンズに、春物っぽいけどダボついたパーカー。
カッコいいというよりも、きれいだと思った。
「あ、予想してたよりも結構美人。目の回りエジプト人だけど」
エジプト…?
「クレオパトラとか真っ黒なイメージない?
パンダよりもリアルっしょ」
顔に負けないぐらいきれいな声が、笑いを含みながら放つ言葉。
あんたは私を苛つかせないと気が済まないのか。
「…普通にパンダって言ってもらった方がまだましかな。
てか真剣にウザいんですけど」
「お、声もきれー」
人の話を聞けや!!!

