%完璧なケータイ小説%


一日かけて島中を巡り、

本土の会議室へと戻ってくる頃には、

賞賛の声以外は聞こえなくなる。


「いや、すばらしい!

わが国にもぜひ作ってほしいですな」


「まったくだ。どうか、今度わが国においでくださいませんか?

ぜひご指導をいただきたい」


「いや、わが国もです!」


「どうか、わが国にも!」


先を争って私を絶賛し、招待したがる人々を前に、

私は満面の笑みを浮かべた。


と、なにやら一人だけ輪の中からはずれ、

後方に座っている男が目に入った。