%完璧なケータイ小説%


「塾って、

一日にどれくらいの割合を占めてると思いますか?」


「は?」


俺の意図がわからないと言ったふうに、

記者は首をひねった。

隣に居たカメラマンも不思議顔だ。


「塾はね、

週に3日、一回2時間で通うとしても、

平均にしたら、一日1時間も通ってないことになるんですよ」


「そうでしょうね」


「私はね、塾に行きさえすればいいって思ってたんです。

そうすれば、成績は上がるって思い込んでた。

でもね、学生にとって、

一番時間を割いている場所は他にあるんですよ。

どこだと思います?」


「わかった!家ですね?家庭学習が大事って事ですか!」


記者が、当たりでしょ?といわんばかりに満面の笑みを見せたが、

俺は、静かに首を振った。