「・・・・・」
「どうなの?
もったいぶってないで教えて。
塾の夏期講習にも通ったんだもの。
かなり上がったんじゃないの?
二桁くらいにはなった?
ひょっとして、
一桁順位なんてね♪」
「・・上がったよ」
「良かった!
で、何位?」
「何位でもいいだろ。
俺は、もっと上を目指すんだから。
順位なんて関係ない」
そうだ、これは何かの間違いだ。
俺は、やればできるんだから。
二階へ上がろうとして、ふと思った。
「なぁ。
ゆうきは、どこの塾に通ってんだっけ?」
「確か、Y塾よ。
個別指導がいいって言ってたわ」


