成績が落ち始めたのは、

中学1年の夏休み明けからだ。

2学期の中間テストで、

成績が、がくんと落ちたと思ったら、

それ以来、下降線をたどっている。

ちょっと持ち直したと思っても、

またすぐに落ちてしまうのだ。


それでも、3年になるまでは、

なんとか二ケタ台の順位を保っていたのに・・・。


「くそっ!」


俺は、足元にあった石ころを蹴飛ばすと、

その石は、ぽーんと小気味良い音をたてた。


と、


前を歩く、学生の会話が耳に入ってきた。