しかし、 ある一定の度を越えてしまったとき、 我々から免疫機能が失われてしまうのではないか。 そう、 我々日本人の大人が “R”の音を聞き取る能力を自然と失うように--。 再び少年の治療に戻って、 俺は、何も考えずに そこに置かれたボトルの頭を押した。 シュッと音がして、 液体が自分の両手に噴射される。 意識せずに、自分の両手が なじみのアルコールに消毒されたのに気づいて、 俺は、ぞくりと背筋に寒気が走るのを感じた。