「実は、それはすでに 受付のものが済ませまして。」 男は言いにくそうに話す。 「年齢や性別などは、 あなたに該当するかと。 失礼ですが、 ご家族と連絡をとってもかまいませんか?」 男の言い方に、 どうやら私が物忘れをして、 自分の携帯を返してもらっていないと 難癖をつけていると 思われているようだった。 「もういい! 君らには頼まない!」 私は、怒って外に飛び出した。