ドキドキしてきた。


「そうそう。プロポーズのことでしょ?
で?ダメだったわけ?
まあ、元気出して。女なんか他にいっぱいいるじゃない。
高瀬のことカッコいいて言ってる子いっぱいいるし。」

頭が正常に働かなくなって勝手にベラベラしゃべってた。



「その他大勢の女に好かれたって、
たった一人の女に愛されなきゃ意味ないんだよ。」


そう言って高瀬が抱きしめてきた。


なに?なに?


混乱ーーーーーー



高瀬は私を抱きしめたまま


「彼女は俺なんか眼中にない。
諦められたらどんなにいいか・・・。
なのに・・自分でも呆れるくらい・・・
彼女を愛してるんだ・・・。」


どうしてそんなこと言うの?

こんな状態でなんで私に言うの?



高瀬・・・本当に彼女のこと・・・


愛してるんだ・・・



じゃあ?私どうしろって言うの?



抱きしめられた高瀬の腕から逃れようとしても・・・

逃れられない・・・


「ごめん・・・。私なんて言っていいか・・・

分からない。」


辛い現実。


高瀬が何を望んでいるか・・・