あの日――――


壁に穴があく事件があった翌日――



会社の非常階段で一人秘かに泣いていた。


高瀬が、一夜で人が変わったように冷たくなって・・・



それは当然のこと。


でも、あまりにも露骨に避けられて・・・


かなり・・・


ショックだった。



「おはよう。」

「・・・・」


朝の挨拶から無視。。。。


彼の右手には・・・


白い包帯。



心配で何か言おうと思うけど、


廊下で会っても目も合わせてくれない。



分かっているけど辛かった。



会社を辞めない、別れる


と決めた時から・・・



こうなること・・・


分かってたのに・・・・。




会社・・・



辞めたいって・・・



思った。