抜け殻みたいになったあたしは 族を辞めた。 『鷺』の総長を辞めたのだ。 みんなに迷惑をかけないように。 そして彼と同じガーベラの刺青を 鷺草の隣に刻んだ。 彼を忘れないように… あたしは変わろうと 誰も知り合いのいない土地に引っ越した。 そして自慢できるような 彼に釣り合うような女性になったら 彼に自分の気持ちを伝えよう。 彼が違う人を想っていてもいい。 あたしの精一杯の気持ちを伝えよう。 それだけを思って あたしは髪を黒く染め 住み慣れた北海道を離れた。