「石川、マジで卒業出来なくなるぞ」


そんなことを思い出してると、佐野先生がまた私に声をかけた。


「はいはい、戻りますよ」


そう言って、椅子から立ち上がった。


ガラッと、ドアを開けて。


帰り際にこう言ってやった。


「先生、夜のお仕事頑張ってくださいね?」


「いーしーかーわー!」


バタンとドアを閉めた。


「おっかしー」


佐野先生、こめかみヒクヒクしてた。


私は笑いをこらえながら、廊下を歩いて教室に戻った。


それからすぐ、つまらない授業が始まった。


窓から外を見ると。


佐野先生が、タバコを吸ってるところが目に入った。