「うん」


最後の返事は、涙に隠れてうまく聞こえなかった。


「もう寝よう」


「ん」


明日は、お葬式。


今の愛花に耐えられるだろうか?


泣き崩れてしまうかもしれない。


「愛花は、独りじゃない」


いつの間にか眠ってしまった愛花に声をかける。


辛いことだけど、いつかは現実を受け止めないといけない。


一人で無理なら、俺が一緒に。


愛花の心、俺が支える。


壊れないように。


この日俺は、ひとつの決心をして。


愛花を強く抱きしめ、眠りに落ちた。