悪戯な空

空を仰ぐ風
空を写す水


陽気な陸

陸に吹く風
陸に滴る水


優しげな海

海を荒らす風
海を潤す水


俺はどちらもスキだ





風に愛されたい


水を愛したい


俺はどちらを

選べば良いんだろう?


風を選べば

悲しみに荒れる

水の近くにはいけない


水を選べば

俺の町に風が

訪れることはない


どちらかを選ぶ?


俺には選べない



風と水



俺はどちらも

手に入れらない


どちらも

手に入らないのならば


俺は

存在しない者に

なるだけ


最初から俺は

存在しなければ

この締め付けられる

気持ちが

生まれることは

無かったのだろう





幻想は良い

幻は想いを創り出す


だから俺は幻想に

憧れを持った


今日から俺は無になろう


幻の想いを

創り出す者になる





無になる俺は





幻想想に

捕らわれて結晶となった