多分、人間界は2月に入っただろう。
私はまだ、自分の気持ちに整理が付かなかった。
最近、長が私を優しい眼で見てくれてる。
バンパイア界に血縁と言う言葉は無かった。
「ねぇ〜長?」
「何だ?」
「1つ聞いていい?」
「?」
「長の名前って何?」
「……今更聞くのか?」
「うん。知らないし」
「レグルスだ」
「ふ〜ん」
「羅葡はもう、サグレブの事はいいのか?」
「……何その質問」
笑ってしまった。
「心から笑わない羅葡を見てると俺も痛い」
「……」
「俺じゃぁ〜心の支えにならないか?羅葡とイツまでも一緒に居れるし、泣かせない…俺と一緒にならないか?」
レグルスの急な告白に私はびっくりした。
「1回、人間界に戻ってみないか?気持ちの整理をしてないから行きづらいだろうけど…」
「帰らないよ…レグルス1人になっちゃうでしょ?」
私は現実から逃げた