それから、何週間かした日だった。




あれから、姫ちゃんは俺と目が合うたびに「たっちゃん」って呼ぶんだ。
初めて話した日から、少し話をしたけど、最近は姫ちゃんが手を振ってくれるだけで話はしてくれない。
そんな日が続いた。



あの日みたいに凄い混んだ日だった。
雨が降ってじめじめした車内。
そんな車内と高い湿度に俺はイライラしていた。






あ、姫ちゃん……。


こんなに混んだ日には見れるのも困難で、
探すなんて出来ないのに今日の俺はできていた。