チャポン―― 顔半分をお湯の中につけながらさっき雅が言った言葉を、もう一度頭の中でリピートした。 「俺は乱舞龍の副総長。で、龍平が総長。俺ら3人は1000人を超える暴走族なんだよ」 「ここは乱舞龍の本部。だからいろんな奴ら来るけど、羽流ちゃんは気にしないでいればいいよ」 暴走族かぁ… 別に怖いとかって気持ちは今更あたしにはないけど、雅が副総長っていうのが信じられなかった。 「あんな穏やかなのに」 案の定考えすぎたあたしは若干のぼせてしまった。