「…ん?」 将人があたしに手を差し出す。 「携帯」 「携帯?」 「羽流の携帯に俺の番号登録しとく」 「あ…うん」 スカートのポケットから携帯を取り出し将人に渡す。将人は携帯を受け取るとあたしの携帯に番号を登録した。 「また出かけような」 やっと将人が笑ってくれた。 「うん」 あたしは将人と一緒に寝転がり、いつの間にか涼しくなった風を全身に受けながら秋の空を見た。 「ねぇ将人」 「ん?」 「今日…龍平がウチ連れて来いって……」 「わかった」