教室に入ると、将人はいなかった。 屋上だな。 あたしは自分の席にも行かず、屋上へと足を向ける。 ガチャ 「やっぱり」 そこには大の字で寝ている将人がいた。 「おはよ」 「…んー」 全然起きる気配がないから、あたしも隣に座った。 「落ち着くなぁ」 昨日からと言い今朝と言い、あのピリピリした雰囲気は嫌だ。 「帰りたくないなぁ」 頭を膝に埋めて呟いていると、 「どした?」 いつの間にか将人が起きていた。