そのまま彼女は僕の2つ前のバス停で降りて行った。

まるで嵐のようだった。

残ったのは彼女の髪のいい匂いだけであった。

『彼女もこの高校受けたんだ。』

とか色んなことを考えながら帰ったんだ。

『ただいまー』

僕はわざと元気がないように言った。

『おかえり。落ちたの??』

母さんは心配そうに僕の顔をのぞいてきた。

僕は耐えきれずに笑ってしまった。

『受かったよ』

母さんは本当に喜んでいた。

僕はそれを見て、初めて受かったことを実感した。

これから新しい生活のスタートだ。