横で結ばれた長い髪。


右目が髪で覆われている。


その人物は知っている中で1人だけしかいなかった。


「…ブラック、さん?」

「あぁ、そうだ」

「えっ!?騎士がブラックさん!?」


驚きを隠せない。


「一応は学生だから学校に行かなければならない。だが、私は裏社会の人間。表で素顔を明かすわけにはいかないんだ」


裏社会の人間。


その言葉に深黒は少し顔色を変えた。


素顔を明かさない為にあの姿をしている。


「何で、そこまで…」

「いずれ…話す時がくるだろう。今はその時じゃない」