「ー…え?」



「サエ、久しぶり!」


この、私の名前を呼び、可愛い笑顔を浮かべた男性…。


「ナツ…ト?」



沢田 ナツト。


私とユリアの幼なじみで、三年前、アメリカに留学したはずの…。



私はナツトに一歩一歩近づく。


茶色いサラサラの髪。
クリッとしてて優しい瞳。
私とあまり変わらない身長。


何もかも変わってない…。



「ナツトッ…!」

私は涙を流し、ナツトの胸に顔をうずめた。

甘いチョコレートの香りが鼻を掠める。


「ふふ。チョコ、相変わらず好きなの?」


「うん。ユリアも相変わらず泣き虫だな…」


「五月蝿いわよ…」