「凪雛姐さんが・・・」






「みんな取っても心配してる。氷雨姐さんは、よく分からないけど、ね。」







「凪雛姐さんも表に出さないだけだと思うし。」







「呉葉姐さんはすごく心配してたよ?」







お閖ちゃんは、心配そうに言った。







「じゃぁ、雪月ちゃん。凪雛姐さんを呼んでくるね。」








お閖が、パタパタと音を立てて座敷を出て行った。








昨日、雪月が向かった場所。







吉原で一番空に近いところ。







「風鈴姐さん・・・」







「風鈴は死んだんだよ。わっちらの届かない・・・空に行っちまったんだ。」