こんなに幸せな両想いはもう二度とない・・・・なんて、大袈裟だけどそう思っちゃうくらい。

それくらい、あたしは大きな大きな幸せを手に入れた。


首筋にかかる登坂さんの息がちょっとくすぐったい。

背中に回された手の平から登坂さんの熱い体温が伝わってくる。

登坂さんって体大きいんだなぁ、って、抱きしめられたことで初めて実感が湧いた。





やっぱりあたしはココがいい。

登坂さんの腕の中が、やっぱりあたしの居場所だったんだ・・・・。










それからしばらくして、登坂さんはあたしの体をゆっくり離した。

間近で見るその顔は、思った通り目がちょっと赤くて涙目。

照れくさそうに目を泳がせる登坂さんは、言ったらすねるだろうけど、なんだか子どもみたいでめちゃめちゃかわいい。


「・・・・今度は俺の話、聞いてもらってもいいですか」

「え? ・・・・あ、はい」


そうだ、あたしったら一方的に自分の話ばっかりしちゃって・・・・。

きっと麻紀さんの話だよね。

でも大丈夫。