「では、お願いします」 と言って羊さんは部屋から出ていった。 残された私はなにから喋っていいのかわからず、作り笑いで場を繋ぐ。 「お姉ちゃんをなんて呼べばいい?」 亜里沙ちゃんが質問してきた。恥ずかしがり屋の私とは違って積極派タイプのようだ。 「学校ではミキって呼ばれてるの」 「じゃぁ、ミキお姉ちゃんと呼んでもいい?」 亜里沙ちゃんがつぶらな瞳で私の答えを待つ。