私の勘違いかもしれないけど……。


 純子の心が完全に男の子になってしまったら、私との友情が崩れてしまう気がする。


 私があだ名で呼ばないこと、ずっと気にしてたんだ……本当に私は我がままだ。


「純子、ごめんね。メールはジュンで送るから見捨てないで……」

 私は遠く離れて小さな黒い影になってしまった純子に囁く。


 目尻からこぼれそうな一粒の涙を人差し指ではらう。


 私には感傷的な気持ちに浸っている暇などなかった。

 これから亜里沙ちゃんとの初対面が待っている。