「顔色悪いよ。ほんとに大丈夫なの?」

 純子が目を皿のようにさせて私の顔を見る。

 後ろめたさが表情に出てしまっているのではと自分に疑いをかけてしまう。


 打ち明けるならいまかな?


「あのね、純子……」

 元気のない私を純子はほっとけないという確信のない甘えに賭けてみることにした。


「なに?」


「昨日、帰ったあと急に用事が出来て地下鉄で岸城3丁目駅まで行ったんだけど、駅で寝てしまって……そしたら変な夢を見たんだ」


「どんな夢?」

 純子が心配そうに尋ねる。