「痛っ」 私は椅子から落ちて大理石パネルの床に思い切り腰を打った。 少し離れたところにいた女子中学生の集団にクスクスと笑われた。 あぁ~よかった。 私は恥ずかしさよりも悪夢から解放された喜びに浸った。 腕時計で確認すると、15分くらいホームのベンチで眠りこけていたらしい。 でも、やけにリアル感のある夢だった。 冷や汗が額を濡らしている。 地下鉄駅にはいられない。