「純子……」 純子の思い切った行動を責めるつもりなどなかった。 間違いなく私のほうが殺される確率は高かったはず。 「わ、私……大変なことしちゃった……」 純子はカタカタ体を震わせ、両手をクロスさせると自分の肩を抱いた。 雪山の遭難者と化した純子に私がしてやれることは抱き締めて人間の体温を感じさせてあげること。 助けに来たつもりなのに結局は純子に罪を背負わせてしまった気がしてならない。 「ありがとう、ジュン」 私は背後から純子を力一杯抱き締めた。