「ごめん、今日学校休むね」 純子の声は消え入りそうなくらい小さかった。 「どうしたの?なにがあったの?」 風邪だとか単純な病名を告げられて切られるのを避けるために強い口調で尋ねた。 しばしの沈黙のあと「大丈夫、本当に大丈夫だから……」と私を納得させるには程遠い答えが返ってきた。 「心配だからこれから純子の家に行くよ。近くまで来てるから」 私は走りながら純子に語りかける。 「明日はちゃんと学校に行くから……だから、来ないで」 拒絶され、私の足がとまる。 語尾には涙声が混じっていた。