カワイイ娘のカ・ガ・ミ



「痛そう……」


「ミキのケガが感染したのかも」


「ひどぉ~い」

 私は純子の冗談を笑って受け入れた。黒紫に変色した指先は包帯から絆創膏で隠せるまでに回復していた。


「ごめん、ごめん」

 純子がすぐに謝る。


 坂道のとき、私は純子に肩を貸してあげて寄り添って二人で歩いた。


 学校も帰り道でもべったり。


「家まで付き添う」と言った私に「そこまで重病人じゃないよ」と純子は笑顔で断る。