「わぁ、これ怪しい」 亜里沙ちゃんは私の思惑どおりジョーカーをはずして他のカードを引き「やった!」と歓喜の声を上げる。 すると、階下から羊さんの声が聞こえてきた。 「亜里沙ちゃん、お手伝いお願いできる?」 「はぁ~い。ちょっと行ってくるね」 羊さんが亜里沙ちゃんを呼ぶなんてことはいままでなかった。手が離させなくて飲み物を運ばせるために呼んだのだろう。 でも、なかなか亜里沙ちゃんが戻ってこない。 途中で転んだりしてケガでもしてないかと心配になり、部屋を出てみる。