あれから1週間。

 悪夢を見なかった。

 かといって羊さんへの疑いが晴れたわけじゃない。


 羊さんは必ず飲み物を出してくれたけど、純子に迎えにきてもらったあの日から紅茶を出さなくなった。


 単純に紅茶がなくなったからだろうか?


 オレンジジュースは安心で紅茶が危険というのも偏った考えで、まるっきり口をつけないとジュースが苦手だと勘違いされ、紅茶の再登場も有り得る。


 我がままだと思われるのも嫌なので、私の対応はグラスに注がれたオレンジジュースを3分の1程度飲むという非常に中途半端な行動になった。


 紅茶を出されていざ飲むとなると、そのときに勇気が湧くかは疑問。

 でも、腹は括っているつもり。