一方の私は人見知りが激しく親友と呼べるのは純子くらいで、見た目は身長が低いせいもあるのか他人からは幼く見えてしまう。

 髪の長さが肩まであるので、純子より女の子っぽく見えるかもしれないけど、自慢の材料にはならない。


 地下鉄から降りた客が意外と多くて自動改札口で足止めを食っている間、私と純子ははぐれてしまった。


 私は流れる人々の渦から純子を見つけ出そうとキョロキョロしていると、突然手を握られた。


「さぁ、行こう!」

 純子が笑って私を引っ張っていく。


「うん」

 私からも自然と笑みがこぼれた。