「うん、それまで待つよ」 純子はギュギュと私を抱き締めた。約束というより誓いを交わしたような気がした。 心の底から純子に電話してよかったと思う。 お母さんだと色々聞かれることは間違いない。隠れて小遣い稼ぎをしていることは口が裂けても言えない。 「今日は夕食を作る日?」 「うん」 「これから作れる?」 「うん。冷蔵庫にあるもので適当に作るよ」 「料理が得意な人が言う言葉だね。私もそんな台詞言ってみたいな」 何気ない会話もふんわりと包み込むような温かさを感じる。