そして、新たな週のはじまりとなる月曜日の朝は寝すぎたせいで筋肉が収縮したのか体が重かった。


「具合悪いの?」

 元気がないことに気づいたお母さんが尋ねる。


「うん、大丈夫」

 私は明るく振舞う。


 純子はいつもの交差点で待っていてくれるのだろうか?

 土日のおやすみメールは試食会を断ったお詫びを繰り返す純子に、私は“気にしてないよ、おやすみ”と素っ気ない返事を送信してしまった。


「ちゃんと学校行くのよ」

 バタバタしながら身支度していたお母さんが、私の覇気のない顔を見てひと声かけて出ていった。


 途端に部屋の中が静かになった。

 蛇口からシンクへ落ちる水滴の音、冷蔵庫のモーター音がやけに大きく聞こえて静けさを強調する。