ＳＥＡＳＯＮ

その後あっと言う間に過ぎて６限、ＬＨＲになった。

文化祭が３週間後に迫り、今日はこの時間から文化祭の準備を進めることになった。

クラスの進行役は文化委員の吉良尚人くんと吉原知恵。

知恵とは高校で友達になってバカになるのを見守ることが出来る仲だ。

まぁ、仲良くなったということ。

その２人が教卓の前に行き、吉良くんが文化祭について説明し始めた。

「えー、東野高校の文化祭は２日間に渡って行われ、１日目はセレモニーと展示と合唱、２日目が展示と演劇です。一年は合唱で二年が展示で三年が演劇です」

吉良くんの後をついで知恵もプリントをガン見しながら言う。

「一年は課題曲と自由曲があって、課題曲はスピッツの空も飛べるはずで自由曲はこの前のアンケートで取った結果、ミスチルのtomorrow never knowsになりました。今日から放課後とか使って練習するから」

さっきまで特に興味なさそうにしてた部活命の男子たちが息ぴったりに「えー」とハモらした。

「放課後やったら部活の時間短くなんじゃんなよ！」

「歌とか歌えねーから練習したって意味ねーよ！」

「んなの時間の無駄無駄」