SEASON

程よい紅茶の甘い香りが口に広がる。

温かくておいしい。

「ねぇ、今日はさ、自分たちの事話そうよ。ゆっくり話せるの今日くらいだしさ」

自分の家に呼んだ理由を言い、優雅な手つきで紅茶を飲む朱理。

紅茶を飲むのに優雅な手つきとかあるのかわからないけど、なんとも朱理と紅茶が合っていた。

「いいねそれ!みんなの事もっと知りたいしね!」

勢いよく賛成して愛菜が自分の事を話し出した。

「愛菜は妹が1人いて4人家族。でさ、愛菜の部屋何畳だと思う?4畳だよ!ベッドおいたらもうきゅうきゅうでさぁ」

4畳ってあたしの部屋より狭い。

なんだかんだ言ってあたしの部屋って結構広いし。

「この前ね、もう狭すぎるから学習机出しちゃったし」

「だからこんなアホになっちゃたんだ」

「そうそう、あの愛しの机がなかったら勉強できなくて……なわけあるかーい!アホは元からですー」

千鶴の一言に愛菜がノリつっこみを入れる。

2人の息ぴったりで目の前で漫才かコント見てるみたいで飽きない。

そこに朱理が加われば止めることはできない。

なんか最強3人組だなぁ。