SEASON

「ねぇ、今日で放課後遊べる最後だからさ、今日あたしんち来て遊ばない?」

と言うことで放課後直線行くことになった。

友達と遊ぶのが久しぶりで嬉しかったんだと思う。

だから気づかなかったんだ。

自分が惨めになるだけだってことに。


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放課後、例の4人で教室を出た。

いつも1人で帰ってるから『あー、これが高校生なんだなぁ』とか思った。

いや、普通のことだけどね。

朱理を先頭に他愛のない話をしながら進む。

みんなそれぞれ中学は違うけど、気が合うんだ。

4人いれば話題が尽きることないし、喋りたがりが2人もいるから飽きずにすむ。

もちろんあたしは聞き手。

純粋に楽しいなぁって思える時間。

何も気にせずに笑える。

この時間がずっと続けばいいのに…。

学校から徒歩20分でとある一軒家にに着き「ここだよ」って言って朱理は入って行った。

普通のどこにでもある洋風のオシャレな一軒家が朱理の家だ。

中も洋風でそんなに広くはないけど、どことなく温かい感じがした。