「ん?あぁ」
あたしに手を引っ張られた陽生は気の乗らない返事をし、あたしを案内してくれた。
案内って言ってもそんなに見るところはなくて、ステージとかステージ裏とか控え室とかバーカウンターの裏とかを見て回った。
バーカウンターの裏でオレンジ色の髪をして黄色いメガネを掛けた男の人にもあった。
本名加治裕太(カジユウタ)。年齢27歳。愛称「カジ」。ここでバーテンダーしてるんだって。
一見すごく軽そうであたしには近寄りがたいな…なんて思ってたけど話してみればそんなことは全然なかった。
人懐っこくて喋りやすくて、あたしの中ではお兄ちゃん的な存在になった。
挨拶もそこそこにステージの前に目を向けると人がちらほら集まりはじめていた。
そうだよ、今夜ここで人前で演奏しなきゃなんないんだ。
当初の目的を思い出していてもたってもいられずあたしは控え室に戻って今夜弾く曲の再確認をする。
落ち着け落ち着けと自分に言い聞かせてもただただ焦る一方で手が堅くなる。
その時ステージの方から拍手が起こりドラムの音とギターの音が聞こえ、観客の声も聞こえた。
あたしに手を引っ張られた陽生は気の乗らない返事をし、あたしを案内してくれた。
案内って言ってもそんなに見るところはなくて、ステージとかステージ裏とか控え室とかバーカウンターの裏とかを見て回った。
バーカウンターの裏でオレンジ色の髪をして黄色いメガネを掛けた男の人にもあった。
本名加治裕太(カジユウタ)。年齢27歳。愛称「カジ」。ここでバーテンダーしてるんだって。
一見すごく軽そうであたしには近寄りがたいな…なんて思ってたけど話してみればそんなことは全然なかった。
人懐っこくて喋りやすくて、あたしの中ではお兄ちゃん的な存在になった。
挨拶もそこそこにステージの前に目を向けると人がちらほら集まりはじめていた。
そうだよ、今夜ここで人前で演奏しなきゃなんないんだ。
当初の目的を思い出していてもたってもいられずあたしは控え室に戻って今夜弾く曲の再確認をする。
落ち着け落ち着けと自分に言い聞かせてもただただ焦る一方で手が堅くなる。
その時ステージの方から拍手が起こりドラムの音とギターの音が聞こえ、観客の声も聞こえた。


