SEASON

3人の後に付いて入ったそこは想像してたのとは違っていた。

入り口から半地下くらい階段を下りたところに扉があって、そこを開けると部屋全体が少し薄暗くて、手前にバーカウンターがあって机とかイスがちらほら。

その奥に人の半分くらい上がっ床があってそこがステージなんだと思う。

あそこで今日本当にするんだよね…。

時間が早いからか人の姿は見えない。

実は今日は休業日でしたとかっていう落ちになんないかな…人少ないし。

――――…なわけないよね。

「マスター!連れて来た!!」

陽生がカウンターの奥に向かって叫ぶ。

マスターってどんな人なんだろう?

興味深々にカウンターの奥につながっている空間を見ていると――

「やーん、久しぶりー!ハルちゃん元気だったぁ?ナツが抜けちゃって一時はどうなるかと思ったわよー」

奥から出てきた人は――――筋肉でがっちりした体つきに頭を丸坊主にしてヒゲが濃くて、つぶらな瞳を持つ――――女言葉を使う男の人だった。

「…………」